2010年1月18日
これは民族自身による自覚か、あるいは、他集団による認識が契機となるものと考えられる。
しかし、民族というものが現実に活性化し、具体的に意味をもちうるのは、直接的にせよ、間接的にせよ、外部とのなんらかの関係を通じて、民族自身が自己の存在(の特殊性)、あるいは、いわば民族意識と一般によばれるものを自覚したときであることはいうまでもない。
このような民族の自らの認識とそれに依拠した象徴的行為の体系が一般にエスニシティ(ethnicity)とよばれる現象である。民族の境界設定に用いられる指標は、社会生活全般に及ぶこともあれば、社会生活の特定分野に限定される場合もある。
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2009年12月27日
社会、文化を取り込んだ人類全体の歴史。
しかし実際にそういう歴史が書かれたことはない。
普通、各国史を集めた万国史や西洋史、東洋史という地域史を広げた広域史を世界史というが、それは便法で、真の意味は、「世界」についての一定の観念が多国多地域を包括して統一的に書いた歴史のことである。
事実上はローマ支配史であったり、ヨーロッパ文化成立史であったりした。
しかし現実は、世界についての主体的観念が客体の世界と一致する方向に進んでいる。
真の世界史はこれから書かれるだろう。
西洋では紀元前2世紀に最後のギリシア人ポリビオスが最初に『世界史』40巻(初めの五巻のみ残存)を書いた。
彼は歴史を修辞的興味からではなく政治・国事の記述として書き、それを広い視野でみた。
それは現実には、ローマの強大な勢力が地中海世界国家にのし上がってゆく過程にほかならなかった。
その見地はギリシア人のポリス中心主義を超えてはいるが、ローマ覇権史以上のものではない。
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